目が覚めたら「首を動かすと痛い」「痛みで首を動かせない」これって寝違え?

【寝違えとは?】

寝違えは、睡眠中の姿勢や無理に首を動かして筋違えを起こしてしまうことで症状が現れます。

寝違えの流れは下記の通りです。
・ 首に無理な負荷がかかる
・ 首まわりの筋肉や靱帯が炎症する
・ 可動域が狭くなった首を急に動かして軽度の肉離れを起こす

症状は軽い場合から重い場合まであります。
身体を鍛えているスポーツ選手でも寝違えて試合を欠場することがあります。

【寝違えの症状、どのくらい続くの?】

寝違えは首まわりの痛みを指します。

「筋肉の炎症」なのか「神経痛」によるものなのか、「捻挫に近い症状」なのかで治るまでの期間が異なります。

捻挫(関節痛)の場合:7~14日程度

神経痛の場合:2~3日程度


筋肉の炎症が中心にある場合:3~5日程度


筋肉の炎症が筋膜にある場合:4~7日程度

【寝違えの原因は?】

・就寝中に不自然な姿勢
・慢性的な肩こりやリウマチがある
・枕と肩の高さが自分に合っていない
・喫煙や飲酒が好き
・睡眠中に体が冷えて血行が悪くなる
・パソコンや事務作業で同じ姿勢を持続している
・過度なスポーツや労働による筋肉の疲労

【寝違え、どうすればいいの?】

≪初期段階≫
とにかく安静にしましょう。

「痛い」と感じる動作は避けてください。
傷ついた組織を修復するためには、とにかく安静。

≪痛みが和らぐ安定期≫
血流を良くして回復を促しましょう。

血流改善には、「温める」「ストレッチ」「マッサージ」など

どの方法が適切かは病態によって異なります。
専門家の指示に従ってください。

≪痛みが強いときは?≫

首の痛みが強くてつらいときは、
タオルやマフラーを首の周りにグルグル巻いて、「顎置き」を作ると楽になります。

顎を安定させることが目的なので、首が苦しくなるほどきつく巻く必要はありません。

〈首にタオルやマフラーを巻くのが難しい場合〉
腰にコルセットをつける。
腰にコルセットをすると背骨がまっすぐ伸びます。
そのため、首周りの筋肉に負担がかかりにくくなります。

【寝違え予防するには?】

〈睡眠環境の改善〉
枕や布団などの寝具が合っているかを見直す。
適度に寝返りが打てるように寝具を整える。

〈首に負担がかかる姿勢をとらない〉
スマートフォンやパソコンの使用時には姿勢に気を付ける。

〈寒い環境で寝るのを避ける〉
寒い環境で寝ると、血流悪化・筋肉硬直しやすくなります。
冬場はもちろん、夏場もクーラーで冷やしすぎないように気をつけましょう。

〈首や肩周りの筋肉ストレッチ〉
首肩まわりの血行を良くして疲れをためない。
就寝前の温浴で寝違えをおこす筋肉を緩める。

〈泥酔状態・過度に疲れた状態で寝るのを避ける〉
寝返りを打てずに長時間同じ姿勢になるため。
筋肉内の血流が低下しやすくなる。

飲酒後やいつもより疲れているときは、寝る前に経口補水液などでミネラル分を補給するのがおすすめ。
ミネラル分摂取は血流の低下を防ぎ、寝違えの予防につながります。