【脳梗塞(のうこうそく)】なぜ起こるのですか?「若いけど、こわいし、心配!」

脳梗塞の症状を訴える男性のイラストです。

【脳梗塞】原因は?

コレステロールがたまって血栓ができている血管のイラストです。

1. 動脈硬化(どうみゃくこうか)

動脈が硬くなり、血管の内側にコレステロールや脂肪が蓄積して狭くなることで、血液が流れにくくなります。これにより血栓(けっせん:血のかたまり)ができやすくなり、血管が詰まることがあります。

2. 心臓病(心原性脳梗塞)

心房細動(しんぼうさいどう)などの不整脈があると、心臓内で血栓ができやすくなります。その血栓が血流に乗って脳の血管を詰まらせることで脳梗塞が起こります。

3. 血液の異常

血液が通常よりも固まりやすい状態(高凝固状態)になると、血栓ができやすくなり、脳の血管が詰まりやすくなります。脱水症状などでも血液がドロドロになり、脳梗塞のリスクが上がります。

4. 生活習慣(危険因子)

以下のような生活習慣が脳梗塞のリスクを高めます。
高血圧(血管に負担がかかりやすくなる)
糖尿病(血管が傷つきやすくなる)
脂質異常症(高コレステロール)(動脈硬化を引き起こす)
喫煙(血管を収縮させ、動脈硬化を悪化させる)
過度な飲酒(血圧上昇や不整脈を引き起こす)
運動不足(血流が悪くなり、肥満などのリスクが高まる)
ストレス(血圧上昇や自律神経の乱れを引き起こす)

5. 加齢

加齢に伴い、血管が硬くなりやすく、動脈硬化が進行しやすくなります。特に 50歳以上 になるとリスクが高まります。

【脳梗塞】症状は?

脳梗塞症状のイラストです。

1. 片側の手足や顔の麻痺・しびれ

片側の手足が動かしにくい、力が入らない
顔の片側がゆがむ(口元が下がる)
片側の手や足の感覚が鈍くなる、しびれる

👉 左右どちらかに症状が出ることが多い のが特徴です。

2. 言葉がうまく話せない(失語症)

言葉が出てこない、話そうとしてもおかしな言葉になる
他人の話が理解できない
ろれつが回らない(うまく発音できない)

👉脳の言語を司る部分がダメージを受けた場合に発生します。

3. 視覚障害(見えにくくなる)

片目が突然見えなくなる
視野の一部が欠ける(視野の半分が見えない)
ものが二重に見える

👉 脳の視覚を担当する部分が影響を受けると発生します。

4. めまい・ふらつき・歩行困難

突然めまいがする、フラフラしてまっすぐ歩けない
急にバランスを崩して転びそうになる
ふにゃふにゃした歩き方になる

👉 脳の平衡感覚をつかさどる部分(小脳や脳幹)がダメージを受けた場合に起こります。

5. 激しい頭痛(まれに発生)

ズキズキと強い頭痛が突然起こる
意識がもうろうとする、意識を失う

【脳梗塞】予防法は?

脳梗塞は 生活習慣を改善することで予防できる病気 です。
特に、高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙・運動不足 などのリスクを減らすことが重要です。

生活改善が必要な男性のイラストです。

1. 血圧を管理する(高血圧対策)

高血圧は脳梗塞の最大のリスク要因 です。血圧が高いと血管がダメージを受けやすくなり、動脈硬化が進行します。
塩分を控える(1日6g以下を目標)
カリウムを多く含む食品を摂る(野菜・果物・豆類)
ストレスを減らし、リラックスする習慣をつける
定期的に血圧を測り、上が135mmHg以上なら注意

2. 食生活を改善する(動脈硬化予防)

動脈硬化を防ぎ、血管を健康に保つことが大切です。
野菜・果物・青魚(DHA・EPAが豊富)を積極的に摂る
悪玉コレステロール(LDL)を減らす食品(大豆、ナッツ、オリーブオイル)
糖分・脂肪の摂りすぎを控える(揚げ物・加工食品を減らす)
食物繊維を多く摂る(玄米・海藻・きのこ類)

3. 適度な運動をする

運動は 血流を良くし、血圧やコレステロールを改善 する効果があります。
1日30分のウォーキングや軽いジョギングをする
階段を使う、こまめに動く習慣をつける
ストレッチやヨガで血流を促進する

4. 禁煙・節酒をする

タバコは血管を傷つけ、血栓ができやすくなるため禁煙する
アルコールは適量に(1日1合以内の飲酒が目安)

5. ストレスを減らし、十分な睡眠をとる

ストレスが多いと血圧が上がり、動脈硬化が進むためリラックスを意識する
睡眠不足は血圧上昇や血糖値の悪化につながるので、7時間以上の睡眠を確保

6. 定期的な健康診断を受ける

血圧・血糖値・コレステロール値を定期的にチェック
心房細動(不整脈)がある場合、医師と相談して適切な治療を受ける

脳梗塞を予防する方法のイラストです。